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埼玉県の設計事務所 アーキクラフトのブログです。 自然素材による家づくりを一生懸命行っています。

 

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05月の記事一覧
Posted on 16:55:41 «Edit»
2009
05/01
Fri

Category:構造計算

構造確認 耐震診断 


P1010099.jpg

さいたま市で構造の耐振診断

平屋建ての建物に2階建てを増築している建物です。

平屋建て部分は昭和42年1968年築
増築部分は 昭和52年  1977年築

近所の工務店が丁寧に造ってくれた言うだけありS42年部分も含め一般的な同一築年数の建物と比較して良好な部類に入ります。
内部の柱等の構造材は十分な強度を備え、建物自重、積載荷重に対しては今後の使用も問題なく機能すると判断できます。
また、構造のバランスも良好な建物で、ある程度の横揺れにも耐えうると思われます。
ただ、まれに起こる大きな地震による突き上げや水平力を考えたときには建物全体として倒壊の危険性があると判断せざる得ません。
筋交いは良心的に施工されているようでしが、建物の大きさに対しては不足しているようでした。
また筋交を固定するプレート金物の使用は認められませんでした。
当時としては一般的な施工で間違いであったり手を抜いていたわけではありません。
当たり前だったのです。

昭和42年というと新潟地震から3年後、新潟地震により耐震規準が改正されたばかりですが、この時点ではまだ基礎に鉄筋を入れていないのが一般的でこの建物にも入っていないようでした。
また、増築部分でも昭和52年なので鉄筋は一般的に入っていないと思われます。

基礎に鉄筋を入れるようになったのは昭和55年以降、宮城県沖地震(M7.4)の被害を受けて法改正されてからです。
外周部の基礎を目視確認した所、開口部の中央付近クラックが出やすい場所にやはり3mmから6mmのクラックが散見されます。
また、構造に対して知識の無い業者の施工によると思われる後工事での基礎貫通配管部分から大きなクラックも見て取れます。
エアコンの配管のために重要な基礎に欠陥を作ってしまっています。
このような不勉強な業者はたくさんいますので注意が必要です。

今回は目視確認による現状把握を行い、詳細な耐震診断までは行ないませんでしたが、築年数とその時代の規準及び目視確認できた部分の評価としての建物状況を説明させていただきました。

思い入れのある建物です。安全に長く使い続蹴るためには現行規準に近づける補強が必要です。

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