09月の記事一覧
Posted on 18:57:09 «Edit»
2012
09/29
Sat
09/29
Sat
Category:石原の家
まずはハリネズミが先頭ですね、そこが基本です、

土曜日は大概打ち合わせがあります。
石原の家
打ち合わせはほぼ全て事務所で行わせていただいていますが、状況によりこちらがうかがうこともあります。
来ていただいたほうが参考写真や、参考の模型、資料がそろっていますので打ち合わせがスムーズに進みます。
また、今日は打ち合わせ!と気合を入れて準備してこられるので、自宅で行うよりも中身の濃い時間になるようです。
今日で基本的な部分の打ち合わせは一区切り
図面を進めて見積もり準備から見積もりに入ります。今回工務店は2社選定しましたので2社での相見積もりとなります。
一通り流して打ち合わせで終わるのではなく、台風みたいにぐるぐる回りながら進んでいく感じでしょうか、
基本事項の打ち合わせから詳細に進み、見積もりを経て再度見直しを詳細を詰めていき、最終見積りになります。
時間もかかりますが、本当に必要な部分にお金をかけ、そうでもない部分をスリム化していくそれを建てる方が納得して進めることが大切なのです。
こちらの場合は、まずはハリネズミが先頭ですね、そこが基本です、そのあとに猫とネズミが続きます。
いろいろな角度から検討し、方向性がずれていないか注意を払わなければいけません。
場合によっては極端な角度から見直したりもします。その時間を惜しまないことが良い結果を生む事につながります。順番が連れていれば大胆に見直すことも大切ですね。
現場も同じです。基本的に信頼している工務店であっても設計や、施主の目でよく見る、角度を変えてみることが重要です。
同じ目線では気が付かないことが往々にしてあるのです。



Posted on 18:52:45 «Edit»
Posted on 20:02:55 «Edit»
2012
09/27
Thu
09/27
Thu
Category:建物
北国街道出雲崎妻入りの街並み調査 ~その三~

前回の出雲崎で紹介した通り土間の建具
現在はアルミサッシが入り、普通の玄関になっていますが、その内側に隠れていたのは、かつての建具
しっかりした鋳鉄の蝶番に桧の建具、幅は1間(1820)あり、カンヌキの木製上錠前がついています。
〆たままでも出入りができるようにくぐり戸がついていますが、それがまた板戸と障子になります。
建具の中に引違建具が入っているんです。
くぐり戸自体は、長屋門などでこの辺でも見られますが、住まいの建具としてこのようなものは初めて見ました。

障子にして内側から見るとこんな感じに明かりが入ります。
建具は桧です。
障子の枠が茶色いのは漆が塗られていたようです。
面白いですね。
なぜ開き戸ではなく、一枚戸なのかなど考えると楽しいです。


Posted on 19:35:46 «Edit»
2012
09/26
Wed
09/26
Wed
Category:山と材木
地域材先進利用地長野県根羽村の視察

月曜火曜と、ときがわ町の「ときがわ産材利用検討委員会」の外部委員として、行政の事務局の方や、町の方々と地域材先進利用地長野県根羽村の視察に行きました。
上の写真は根羽村村長さんが取り組みをプレゼンしてくれています。
協同組合と村が一体となり、根羽杉としてのブランドを構築するとともにエンドユーザーにストレートに材を届ける仕組みを作っています。
我々が今ときがわ町の林業家の方たちとやっていることを、村が主体となり取り組んでいます。
このことが確認できたことは、我々の取り組んでいる方向性が間違いではないという裏付にもなります。
今はまだ個人事務所対個人の林業家、製材業者で取り組んでいるとっても細い線ですが、これをもっと太くして、ときがわ材をさらに使いやすくする仕組みを考えようと思います。
翌日はプレカット工場も見学し、思った以上に充実し、今後の参考になるしさつでした
材料としては、この根羽の杉と比べてもときがわの杉はそん色なく、むしろ勝ってているのではないかというみんなの意見でした。
こちらのほうが白身と赤みの差がはっきり表れているような印象を受けました。


Posted on 18:34:22 «Edit»

24日今日福田は長野県の根羽村にいる予定です。
しょっちゅう山に入っていますが、遊びじゃなくて、木材利用検討委員会の公費で「地域産木材利用先進地」の視察研修で1泊2日です。
よって24.25不在です。
23日日曜日
数々の作品が生み出されているアーキクラフトですが、今日もまた新しい作品が生まれました。
A2サイズの大作となりました。
製作時間約1時間
あっさりとした色使いですがA2キャンバスをバランスよく使った作品で、大事にお持ち帰りになりました。
川越市で土地から検討中の方、お問い合わせをいただき事務所でお会いしました。
土地から求めての家づくりは本当に大変ですね。
土地付きで建っている建物もたくさんありますからそれを買う分にはそう苦労もありませんが、それじゃあやなんだとなった時の苦労は大変です。
しかも土地売りは少なく、良い土地は建築条件付きがほとんど、土地が見つかってからも、ローンのことや、設計をどこに頼むのか、工務店は、資金計画は、などなど
苦労はそれなりにしていただいても、そのぶん思い入れのある楽しい家ができればいいですね。
だって一生に一度ですからね。


Posted on 18:07:05 «Edit»
2012
09/23
Sun
09/23
Sun
Category:日常
土曜日の午後、OB会とは名前を付けていないけれど、


土曜日の午後、OB会とは名前を付けていないけれど、
三々五々集まりました、建て主さんたちとモクイエ仲間
年に一度のBBQ
今年は去年より少ないけど35人ほどになりました。
工事が終わり、ひと段落するとだんだん顔を見る機会も減ってきます。少しさみしいですね、まあ引き渡し後もしょっちゅうお邪魔しているようじゃ問題ですが。
アーキクラフト接点にした比較的価値観の近い人たちの集まりなので建て主さん同士勝手にやっています。
毎年の会場になる雉やまのご家族と日程を調整し、段取りしたら、みんなにメールをするとあとは勝手に進みます。

一品持ち寄り、酒は自前で、マイ箸、マイコップ、マイ皿が原則
それでも買い出しは必要なので、大沢君と名里にお願いしました。
いつも便利に使って申し訳ないとは、少しだけ思っています。

子供たちもしょっちゅう顔を合わせているのでなじんでいます。
たまに合う親戚みたいな感じでしょうか。

少しずつ新しい参加者も増えて楽しいです。
こんなことができるなんて会社員時代には想像もしなかった。
13年の目の財産です。
お昼から始まり、夜九時まで、子供たちはおふろにも入り、別荘に来たみたいでしたね。
また、来年新しい参加者が増えるようにしっかり仕事をいたします。


Posted on 17:10:59 «Edit»
2012
09/21
Fri
09/21
Fri
Category:建物
北国街道出雲崎妻入りの街並み調査 ~その二~
ここ出雲崎は北前船が寄港し、佐渡からの金が運ばれ、北国街道として宿場が栄えた当時は人口も5万と言われ、人口密度も越後一、京都の文化を北に伝える主要な都市であったようです。
今でも3.6KMつづく妻入りの街並みは日本一だそうです。

とにかく皆さん妻入りなので、個性を出したくてもこの面しかないわけで、洋風デザインもあります。
漆喰の鏝絵が素晴らしい、割烹旅館「みよや」さん
実はここに泊まりました。ご飯もとってもおいしくて、「のどぐろ」初めて食べました。二人の部屋は海側の24畳、まるで体育館に寝ているようでした。
うっかり築年数を聞くのを忘れましたが、創業は江戸時代・ファサードは歴史的にも、町のイメージとしても残したいとのことでファサード残しで大改修を10年ほど前にやられたそうです。
天使が屋号をささえています。
いい感じですね。


出窓としてアクセントをつけ、出窓の屋根も垂木を工夫して飾っています。
外壁は土壁の上に保護のための下見板張り(杉板)がスタンダードな仕様です。
土壁自体は関東のものよりも若干劣化しやすいような、感じとして少しもろいような感じを受けました。
もしかするとこちらより、つなぎで入れる藁の割合が多いのかもしれません。
そんな感じを受けました。
妻部分だけを漆喰で仕上げている家もあり、こちらは少し余裕がある家のようです

クリックお願いします
今でも3.6KMつづく妻入りの街並みは日本一だそうです。

とにかく皆さん妻入りなので、個性を出したくてもこの面しかないわけで、洋風デザインもあります。
漆喰の鏝絵が素晴らしい、割烹旅館「みよや」さん
実はここに泊まりました。ご飯もとってもおいしくて、「のどぐろ」初めて食べました。二人の部屋は海側の24畳、まるで体育館に寝ているようでした。
うっかり築年数を聞くのを忘れましたが、創業は江戸時代・ファサードは歴史的にも、町のイメージとしても残したいとのことでファサード残しで大改修を10年ほど前にやられたそうです。
天使が屋号をささえています。
いい感じですね。


出窓としてアクセントをつけ、出窓の屋根も垂木を工夫して飾っています。
外壁は土壁の上に保護のための下見板張り(杉板)がスタンダードな仕様です。
土壁自体は関東のものよりも若干劣化しやすいような、感じとして少しもろいような感じを受けました。
もしかするとこちらより、つなぎで入れる藁の割合が多いのかもしれません。
そんな感じを受けました。
妻部分だけを漆喰で仕上げている家もあり、こちらは少し余裕がある家のようです


Posted on 19:21:28 «Edit»
2012
09/19
Wed
09/19
Wed
Category:建物
北国街道妻入りの街並み出雲崎街並み調査①

北国街道妻入りの街並み出雲崎街並み調査
調査は台風の影響フェーン現象で37度の気温の中、かき氷を食べながら自転車で移動して行われました。
写真の面は、陸側で反対側は昔は海岸(今はバイパス)
北前船の寄港地、佐渡金山の受け入れ地、嘗ては幕府直轄の天領地
間口により税金を取り立てたのは川越や、京都などの町屋と同じで貴重な間口を目いっぱい使うために隣とはほとんどくっついています。
間口が狭く奥行が長いため当然のように光をたくさん入れるために全面開口になっています。
今の考えでは耐力壁が全く取れない構造です。
でも隣に寄り添っているので倒れないでしょうね。

間口は3間5.46m~3.5間(6.37m)で必ず建物を貫いて通りから海への(通り土間)があるのが特徴です。
(通り土間)の途中には二階へ上がる箱階段
外から見るとかなり劣化した建物が多いですが、中はなかなか立派で、欅の柱梁が普通に使われているようでした。
この箱階段は桧です。


Posted on 17:44:38 «Edit»
2012
09/18
Tue
09/18
Tue
Category:自転車とか
めまぐるしい一日でした。

16日村上国際トライアスロンに行ってきました。
「泳ぐ・自転車に乗る・走る・食べる・飲む・温泉に入る」めまぐるしい一日でした。
写真の中のどこかにいます。
6年前に出たときはローカル大会だったのにいろいろ格式が上がり、アジアカップも開催され、ワールドクラスの戦いも見られたようです。(走っているとみられないのです)
ワールドクラスのエリートからスタートし、年齢順グループで5分ごとのスタートなので、800人中私は最終に近い600番台のスタートでした。
前にいる若い人たちを捉えるのがとっても楽しく爽快でしたが、60代の選手に抜かれると根が真面目なので謙虚な気持ちになります、出っ張ったりへこんだりの大会でした。
結果は2:41分台の総合136位エイジ11位ですが過去の自分に大敗です!
大敗の原因は、走り込み不足・乗り込み不足・エクササイズの絶対量が足りず、体重も落としきれなかった。適当にやっていたって結果は出るさ!っというのは若いころの話し、支払うべき対価を支払わなければそれなりの結果しか手にできない年齢であることを痛感しました。
でも温泉は最高、お魚もおいしく、地酒もうまい新潟でした。
大会終了後17日は、出雲崎に行き、妻入りの街並み調査をしてきました。
後日報告します。
村上国際

Posted on 18:20:54 «Edit»
2012
09/16
Sun
09/16
Sun
Category:設計仕事
どうしても一階に光が入らないとき。

1階に光が入らない?
都市型住宅にはよくあること。
南側のお宅と如何しても距離が取れないときは、吹き抜けを工夫して1階に光を導くことができます。
その場合でも最低お隣の屋根から5.0mはほしいところです。
また、最低5.0m離れていれば、2階の床面には光が入りますので、2階リビングも有りですね。
冬至の時の話なので、実際にはここで示した距離より光の入り方は、楽になります。
このぐらいなら大丈夫だろうという感覚も大切ですが、一番条件の悪い時をショミレートして現実を知ることも大切だと考えます。
敷地条件を最大限有効に活用するとともに、条件に適した住み方を提案します。

Posted on 18:13:04 «Edit»
2012
09/15
Sat
09/15
Sat
Category:設計仕事
冬を考えれば夏は何とかなる。 埼玉県の冬至太陽高度は約31°

15.16.17とPCを見ない生活を送ります。とはいってもスマートフォンからは離れられませんが、新潟は村上にいます。
今日のブログは予約投稿という手法でこういう時のためにストックしてあるものです。
冬を考えれば夏は何とかなる。 埼玉県の冬至太陽高度は約31°
建物の配置のこと
建物の配置は、「冬の光」の入り方が一番重要です。
冬の光が入る工夫ができれば、「夏の風」を呼び込むことの方が容易いです。
スマートハウスの普及で南側も窓も小さくなってきていますが、自然なことではないですね。南側の窓はできるだけ大きくがアーキクラフトの考え方です。
理想的な敷地の広さや形は求めようにも求められないことが多いいですね。
理想論かもしれませんが、南に普通の2階建てが建っている場合、 その建物から約10m離れれば、冬至の日が低いときでも1階の南窓際の床まで日が入ります。(冬至の太陽角は約31°)
※(敷地の高さ及びお隣の建物高さにより変わります)

Posted on 19:53:28 «Edit»
2012
09/14
Fri
09/14
Fri
Category:B/strage
屋根面通気の様子

B/storage
今日の現場状況
今日は現場に行っていませんが、工務店さんが写真を送ってくれます。
下の白く見える布のようなものは、タイベックシルバーといって、衣服でいえばゴアテックスみたいなもので外の水分は入れないけど、中の水分は出すよ。というものでさらに白く見えますが銀色で、輻射熱を防ぐ機能もあります。
それを抑えている等間隔の木材は、通気垂木といい高さが45mmあり、屋根面の熱気を棟まで導く空気の通り道です。
昔の蔵のつくりも同じです。蔵ほどのごっついつくりではありませんが、屋根の熱気を防ぐ工夫です。
棟には換気部品を付けますが、夏の暑い日などは驚くほどの勢いで熱気を吸い上げています。
シートがかけられ骨組みも見えなくなりました。
もちろん屋根下地がこのようになっているので昨日の写真のような風景はもう見えません。
明日から私は3連休で新潟方面にでかけてきます。
よろしくお願いします。


Posted on 17:59:06 «Edit»
2012
09/13
Thu
09/13
Thu
Category:B/strage
下から空が見えるのは上棟の日だけなんです。

坂戸の現場昨日の写真です。
B/storage
下から空が見えるのは上棟の日だけなんです。雨に濡れないようにすぐにシートがかけられ、一番先に屋根工事になりますからね。貴重な瞬間です。
45度で四角くなっている火打ち梁も室内に見えてきます。ちょっと面白い感じに見えると思います。
右の紙が巻いてある丸太は桧で、去年の冬に建て主さんと雪山で伐採し、春に手で皮を剥いた一品です。
下はおさめるのに一番苦労していた登り梁です。
屋根をしっかり支えるために入れますが、一般的には使わない構造なのであまり見ることはできません。貴重です。


Posted on 19:16:29 «Edit»
2012
09/12
Wed
09/12
Wed
Category:B/strage
まさに「冬に木を伐り、春に皮を剥き、夏に家をささえる」を実践

B/storage
まさに「冬に木を伐り、春に皮を剥き、夏に家をささえる」を実践している坂戸市の現場です。
設計契約をしてからすでに1年以上が経過しました。
時間をかけるのがいいわけではありませんが、ちゃんと設計をして材料を決めて順当に進めていくと大体このぐらい掛かります。
家を造る覚悟を決める時間であり、人生の中でもかなり大きな出来事ですからね、即効的な家づくりはしないようにしています。
ほぼ全てが地域(ときがわ町の山林)材である、杉・桧で組みあがり、外国生まれの材料は全く使われていません。
ときがわの製材所から直に現場搬入で、中間流通を省いています。
中間流通システムを経由しないことがいいことどうかは各論あるところですが、国産材だから高くてもいいとなりませんね、付加価値を持って納得できる値段かどうかが大切で、まずはユーザー側の視点から見てみることが大切だと考えています。

プレカットの加工レベルを超えてしまい、かなり手で刻むことになりました。
この写真だけでも梁の高さは4種類、高さ変化のないことが今の家のつくり方ですが、それは無理があるのです。
必要であるから高さの変化も生まれるのです。
プレカット任せでは無い、ある意味知的な構造です。

後姿しか写させてくれないシャイな飯田建築(有)社長

Posted on 19:25:15 «Edit»
2012
09/10
Mon
09/10
Mon
Category:石原の家
今回は外観の提案もしました。

日曜日は石原の家打ち合わせ
全開間取りが確定しましたので、詳細の打ち合わせに移りました。
設備のショウルームに行って浴室やキッチン、トイレなど最近の設備を勉強してきていただきました。
ショールームに予約を入れて担当の方を付けて説明してもらいます。
たまには勉強のために行きますが上手に説明できるわけでもないのであまり同行はしません。
今回は外観の提案もしました。
1/100のスケール模型でプロポーションの確認です、図面上でのイメージと違ってきますね、こちらもこの段階では斜線制限などもシビアに検討した上で、より正確な形を提案します。


Posted on 12:33:13 «Edit»
2012
09/09
Sun
09/09
Sun
Category:市ノ川の家
冬山で木を伐り、春に皮を剥き、夏に家をささえる。

地域材の家 「市ノ川の家」
構造現場(骨組み)の見学会を開催しました。
大勢の方に見ていただきました。
山からは製材所の田中さんが来て山の話をしてくれました。
私は、普段行っている「一時代昔に戻った家づくり」のお話を簡単にさせていただきました。
地域の材料を地域の職人が造り、昔から使われている杉漆喰などえを使った単純な家づくりです。
協力いただいたNPOモクイエのスタッフ、遠方よりい参加していただいた方々に感謝いたします。


Posted on 16:03:27 «Edit»
2012
09/07
Fri
09/07
Fri
Category:B/strage
土台敷き込みが始まりました。

坂戸市B/storageの現場では土台設置が行われています。
床下の材料はすべて桧です。

事務所は昨日、今日と3人です。
手前名里は1/100プロポーション確認用のスケールモデルを作っています。
奥にいるのはNPOで一緒のnori設計室の大沢君
昨日から一緒に構造計算(許容応力度)の勉強会をしています。
疑問に対する考え方も、回答も違ったりしますので、自分だけの考えに固執するのは危険ですね。
たまには必要です。
今日はこれから事務所協会の役員会に出かけます。
帰ってきたら明日の見学会の準備もあるし、ジョギングもしたいし、バタバタの週末になりそうです。
構造見学会

Posted on 18:18:35 «Edit»
2012
09/05
Wed
09/05
Wed
Category:設計仕事
断熱のお話 その一

これからは寒さに向かってまっしぐらなので少し気が早いけれど断熱のお話し。
全国的に省エネが推奨され、使用エネルギーを低く抑えていくことが最重要課題となっている住宅業界です。
創エネや蓄電・売電とプラスアルファーの方策も大切な取り組みですが、いずれにしろ基本はその家の断熱性能を上げることです。
断熱材は様々な素材が使われ、またその使い方・施工方法も外断熱や内断熱など様々です。
ではどのような施工方法でどの素材を使うのがいいのか、一般の方が自主的に選択するのはとても難しいことだと思います。一般的には選びようがないので工事を依頼する会社の標準仕様だからという消極的理由で納得されている方が多いようです。
建物の工法によっても相性があります。鉄骨系の骨組みでは、鉄骨自体の熱伝導率が高いため外断熱にしないと壁内結露の可能性が大きく危険です、これは建築業界では常識でしたが、鉄骨メーカーが外断熱をセールスしだしたのはつい最近のことです。
対して木造(2×4は別)軸組み工法に相応しい工法はどうでしょうか、木材は鉄と比較すると熱伝導率(熱の伝えやすさ)は低い材料です。鉄に比べると1/400程度になります。
つまり外の温度に影響されにくく、外断熱をする意味が鉄骨系住宅とは違ってきます。木造での外断熱は、関東以北での寒冷地で内断熱との併用ができるため、さらなる断熱性向上のために有効な手段です。

アーキクラフトは埼玉が主な仕事場で、設計する建物は地域の材料を使った軸組工法ですが、この地の断熱は木造軸組みの場合、建設コストや光熱費など総合的に考えて内断熱で十分対応できると考えています。
使う断熱材は現在メインに使っているのは「木の繊維」ウッドファイバーです。
以前はウール等の自然素材を使ってきましたが、ここ一年ほどはウッドファイバーを採用しています。
理由は、アーキクラフトらしく間伐材の有効利用であること、そして100%国産であること、作っているのは北海道で少し離れていますが、ウール等輸入品に比べ輸送にかかるマイレージが圧倒的に低く、製造エネルギーもウールと同等に低く抑えられた環境負荷の小さな素材だということです。
また、断熱性能も高性能グラスウール並みにあり次世代省エネ、長期優良エネルギー等級もクリアーできます。
さらに最大の特徴は吸湿・放湿の性質があり、壁内に入った水蒸気を壁内結露させずに外部に排出できることです。この性質は木材の持つ性質と同一なもので木軸との相性は最高です。
ただ使い方を間違うと逆に壁内結露に悩まされることになります。何の迷いもなく最近では強度が上がるからとか、筋交いを入れるのが大変だからと、外部に構造用合板、またはそれに類するべニア系の材料を張り巡らせる家つくりが流行ですがこれはいけません。放湿性能が阻害され結露の危険が増します。
基本はべニア類を外部に張らない、壁屋根は必ず通気工法を採用するということです。
結露計算のもと確かな考えを持って使わなければいけないのが自然素材系の断熱材です。これはウールやセルロース断熱でもいえることで、設計者・施工者の材料に対する理解度が問われます。
また、地域によって壁内結露の危険性は変わります。
自然素材系断熱材でも寒冷な場所では、放湿性能が追いつかず、壁内結露の可能性もあるので、室内側にバリアが必要になります。
自然素材には正しい使い方があります、正しく使えば、グラスウールや石油系の断熱材のように化学物質でくるまれた家にならないで済みます。
ウレタンや発泡系の断熱材は使う側にとっては使いやすく便利な材料ですが、製造エネルギーも大きく、化学物質にくるまれた家になってしまいます。
グラスウールは鉱物ですが、放湿性能が低く湿気をため込みますので基本は全面バリアを室内に張って使います、バリアはビニールです。化学物質にくるまれた家になり、いくら内装に自然素材を使ってもその裏はすべてビニールなのです。
私はそのような環境は人間という動物がすむ環境としてはよくないと思っています。
出来るだけ化学物質を肌から離して暮らしたいと考えています。
グラスウールの画像

Posted on 18:50:23 «Edit»
2012
09/04
Tue
09/04
Tue
Category:市ノ川の家
地域材による家づくりです。

市ノ川の家
9月8日 PM1:00~3:00まで構造見学会を行います。
地域材による家づくりです。
構造材は杉と桧のみほぼ全て近隣のときがわ町の山林からの調達です。
地域の材料を地域の職人が、昔から使われている漆喰などの安心できる素材を今の技術でつくります。
冬に伐採し、春に皮を剥き、夏に家をささえる。少し時間のかかる家づくりです。
当日は木の繊維の断熱材が入った段階ですが、ほぼ全ての構造材を見ることができます。
予約制ですので、アーキクラフトまでエントリーしてください。
案内を送ります。
エントリー:craft@hkg.odn.ne.jp
また11月には来年家をささえる木材の伐採を予定しています。
林業や森林に興味のある方はどうぞエントリーしてください。イベント予定


Posted on 19:37:42 «Edit»
2012
09/03
Mon
09/03
Mon
Category:設計仕事
キッチンに自由を!6 カップボード とりあえずキッチンシリーズ完

対面キッチンの食器棚とは、
対面の場合キッチンそれ自体はふつうリビングやダイニングから見えません。
つまりあまり内装に関して気を使わなくても違和感がないんですね。
赤でも黄色でも気に入ったものを使ってください。でも背面のカップボードや家電収納はカウンター越しによく見えます。
キッチンはシステムキッチンの機能性をとっても、背面は内装に合わせて造作という選択も有りです。

配膳スペースに使える引き出し棚や、引き出して使える炊飯器スペースなども便利です。
2011琴の家


Posted on 17:09:16 «Edit»
2012
09/01
Sat
09/01
Sat
Category:市ノ川の家
自然素材系の断熱材 「木の繊維・ウッドファイバー」

市ノ川の現場
2011年から使い始めた木の繊維の断熱材、北海道産です。
自然素材系では、新聞紙再生のセルロースファイバーや羊毛やコルクがあります。
それぞれ良いところがありますが、木の繊維は間伐材の有効利用であるところがうちらしくていいし、羊毛やコルクと違い輸送コストによるCO2が大幅に小さいのも気にいっています。
新聞紙もいいと思いますが、インクの残存が個人的には気になりますが、一度使ってみたいです。
羊毛断熱は今度東大宮で施主リクエストにこたえて使う予定でいます。

これは1枚が100mmあるタイプで、壁には1枚、天井には2枚入れます。
下の写真が壁・天井におさまったところです。
自然素材系の最大の特徴は、吸湿・放湿の性質があり、壁内に入った水蒸気を壁内結露させずに外部に排出することです。ただ使い方は慎重に、結露計算を行い裏付けを持って使わなければいけません。
地域によって壁内結露の危険性は変わります。
寒冷な場所では、放湿性能が追いつかず、壁内結露の可能性もあるので、室内側にバリアが必要になります。
ただ自然素材だからいいといって使うのはやめたほうが無難です。
自然素材には正しい使い方があるのですから、正しく使えば、グラスウールや石油系の断熱材のように化学物質でくるまれた家にならないで済みます。
グラスウールは鉱物ですが、基本は全面バリアを室内に張って使うので、バリアとしてのビニールにくるまれた家になり、いくら内装に自然素材を使ってもビニールにくるまれていることに変わりはないのです。
たくさんの断熱工法や素材があります、どれもそう間違ったものはないと思います。
どういうコンセプトの家でどういう意考えのもとに使うのか、そこが決め所だと思います。
性質をよく理解した施工者・設計者に出合うことも大切なことです。
この材料でも、他の自然系断熱材でも十分に長期優良(次世代省エネ)さらにそれ以上の断熱性を取ることが可能です。
断熱の話は長くなるのでこの辺で、長い話が聞きたいときはお便りください。
ちなみにうちの建物は気密住宅ではありません。


| h o m e |